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完璧主義で疲れるのはなぜ?精神科医が教える肩の力の抜き方5つ

完璧主義で疲れるのは、周りに迷惑をかけたくない優しさと、0か100かで考えるクセが重なっているからです。「念のためもう一回」と見直してしまう人へ、精神科医しょうが、肩の力を少しだけ抜く5つの方法をお話しします。

こんにちは。精神科医しょうです。

「念のためもう一回確認しておかないと」。
今日は、完璧主義で疲れてしまうお悩みについてお話しします。

終わったはずの仕事を、帰る前にもう一度見直してしまう。
小さなミスがひとつあっただけで、その日の全部がダメだったように感じる。
「ここまでやれば十分」が分からなくて、気づけば夜になっている。

この記事で分かること

  • 完璧主義で疲れてしまう、本当の理由
  • 完璧主義になりやすい人の背景
  • 肩の力を少しだけ抜く、5つの方法
  • 完璧主義と上手に付き合う考え方

完璧主義で疲れるのはなぜ?

完璧主義で疲れるくり返しの図。迷惑をかけたらどうしようと気になる、ダブルチェックやトリプルチェックで確かめる、全部を抱え込んで自分の時間が削られる、100点でないとダメだと自分を責める、がくり返される。その根っこにあるのは、周りに迷惑をかけたくない優しさと、0か100かで考えるクセ。

結論からお話しすると、完璧主義で疲れるのは、周りに迷惑をかけたくない優しさと、0か100かで考えるクセが重なっているからです。
そのため、ミスを防ごうと何度も確かめたり、全部を一人で抱え込んだりして、自分の時間と気力がどんどん削られてしまいます。

「迷惑をかけたくない」から、完璧を目指してしまう

周りの空気を読みやすい人は、他の人に迷惑をかけることを、とても嫌う傾向があります。

少しでも誰かが嫌な思いをしそうなことは、なるべく取りのぞいておきたい。
ミスや失敗がないように、慎重になりすぎてしまう。
全部を把握しておかないと、落ち着かない。

たとえば仕事で、自分のちょっとしたミスのせいで、誰かにしわ寄せがいくのが怖い。
だから、ダブルチェック、ときにはトリプルチェックまで重ねてしまう。
仕事はミスなく仕上がっても、自分の時間が削られて、いっぱいいっぱいになってしまうのです。

0か100かで、自分に点をつけてしまう

完璧主義の人は、「できたか、できなかったか」の、0か100かで考えやすいという特徴があります。

ほかの人なら80点で合格にするところを、100点でないと意味がないと考えてしまう。
だから、ひとつでもできなかったことがあると、できていることが目に入らなくなります。

「自分は何をやっているんだ」「こんなんじゃダメだ」と、自分を強く責めてしまうのも、このためです。

「〜すべき」が、いつの間にか増えている

完璧主義の人は、どんなことにも「〜すべき」「〜しなくてはいけない」と考えがちです。

「すべき」が多いほど、できなかったときに自分を責める回数も増えます。
目標も高く置きやすいので、取りかかるのが遅くなったり、届かなかったときに落ち込んだりしてしまうのです。

完璧主義になりやすい背景

人が完璧主義になる背景には、いくつかのものがあると、私は考えています。

  • 失敗すると怒られる、100点のときだけ褒められる、という中で育ってきた
  • 人前で大きなミスをして恥ずかしい思いをした、厳しく叱られた、という経験がある
  • SNSで、少しの間違いでも強く責められる場面をたくさん見てきた

「もうあんな思いはしたくない」という気持ちが、完璧を目指す力になっていることもあるのです。

「念のためもう一回」完璧主義の人の頭に流れる言葉

念のためもう一回と見直してしまう流れの図。仕事を終える、ダメ出しをされる予感がする、念のためもう一回確認する。すると、自分の時間と気力が削られていく。もとにあるのは、ちゃんとやりたい、迷惑をかけたくないという気持ち。

私のインスタで、2026年9月にアンケートをとりました。
「そのとき頭の中で流れた言葉」には、こんな声が寄せられました。

  • 「念のためもう一回確認しておかないと」
  • 「終わらなかったら無責任と思われる」
  • 「また今日もできなかった……」

ひとつ目は、自分がやった仕事に、翌日ダメ出しをされる予感がしたときの言葉です。
どれも、誰かに迷惑をかけたくない、ちゃんとやりたい、という気持ちから出てきた言葉だと思います。

完璧主義で疲れてしまうのは、手を抜けない真面目さと、周りへの気配りがあるからこそです。
あなただけではありません。

完璧主義で疲れる人が、肩の力を抜く5つの方法

完璧主義で疲れる人が肩の力を抜く5つの方法の図。すべきを一度疑う、ここまでは完璧にと範囲を決める、得意と苦手を知って任せる、目標を下げてできたことに目を向ける、休む時間を先に予定に入れる。

1. 「〜すべき」を、一度疑ってみる

「〜すべき」と思ったら、一度立ち止まって疑ってみてください。

「本当に、必ずしなくてはいけないことかな」
「今するべきことでは、ないのかも」

この気づきが、何にでも完璧を目指してしまう自分に、ストップをかけてくれます。

2. 「ここまでは完璧に」と範囲を決める

いきなり完璧主義をやめるのは、なかなか難しいものです。
だからまずは、「ここからここまでは、完璧にこなす」という範囲を決めてみましょう。

その他は、完璧じゃなくても「まあ、仕方ないよね」。
そう思える落としどころを探すと、少しだけ肩の力が抜けます。

そして、自分で決めたラインを超えそうなときは、人に相談したり、お願いしたりしてみてください。
勇気を出して声をかけてみると、相手も意外と真剣に向き合ってくれるものです。
仕事のことなら、なるべく多くの人と情報を共有しておいたほうが良いこともあります。

3. 得意なことと苦手なことを知って、任せる

自分ができることと、できないことを、はっきり分けて知っておきましょう。

たとえば「Aの作業はできるけれど、Bの作業は苦手」。
そう分かっていれば、Bは誰かに任せる、という考えも出てきます。

もちろん、任せられないものもあります。
でも、得意と苦手が見えていないと、任せるという選択肢そのものが浮かびません。

4. 目標を下げて、できたことに目を向ける

完璧主義の人は、目標を高く置きがちです。
まずは目標のハードルを下げてみてください。取りかかるのが早くなり、届かなくて自分を責めることも減ります。
余裕が出てきたら、少しずつハードルを上げていけばいいのです。

そして一日の終わりには、できなかったことより、できたことに目を向けてみましょう。

  • 朝、少し早く起きられた
  • 通勤の時間に、5分だけ本を読めた
  • 仕事の前に、机のまわりを整えられた

どんなに小さなことでもかまいません。「できなかったこともあるけど、できたこともある」と思えると、0か100かの考え方がゆるんでいきます。

5. 休む時間を、先に予定に入れておく

完璧主義の人は、根をつめてしまいやすく、気がついたらあっという間に夜だった、ということもあります。

だからこそ、休む時間を先に決めておきましょう。

  • タイマーをセットして、時間で区切って休憩する
  • スケジュールに、休む日や調整の日をあらかじめ入れておく
  • 休憩のときは、深呼吸や伸び、軽いストレッチで体をゆるめる
  • 温かいお茶やコーヒーを飲んで、ほっと一息つく

心と体はつながっています。体の緊張をほぐすと、心にもゆとりが生まれます。

完璧主義は悪いことではない

完璧主義の良いところの図。すきのない丁寧な仕事ができる、自分よりすごい人を見て上を目指せる、ミスがないように周りに気を配れる、一つのことをストイックに突き詰められる。

ここまで読んで、「完璧主義をなくさなきゃ」と思った人もいるかもしれません。
でも、完璧主義は決して悪いことではありません。

  • すきのない、丁寧な仕事ができる
  • 自分よりすごい人を見て、もっと上を目指せる
  • ミスがないように、周りに気を配れる
  • 一つのことを、ストイックに突き詰められる
しょう

完璧を目指すより、進歩を目指しましょう。
少しずつでも成長している自分に気づけると、自分を認められるようになります。

今の不完全な自分を受け入れて、少しずつ進んでいることを認めてあげる。
完璧主義をなくすのではなく、上手に付き合っていけばいいのです。

完璧主義で疲れる人によくある質問

手を抜くのが怖いです

手を抜くのではなく、「ここまでは完璧にやる」という範囲を決めると考えてみてください。
大事なところに力を使うために、それ以外を「まあ、仕方ない」にしておくのです。

ミスが怖くて、何度も見直してしまいます

誰かにしわ寄せがいくのが怖い、という優しさから来ていることが多いものです。
自分で決めたラインを超えそうなときは、一人で抱えずに、周りに相談したり情報を共有したりしてみてください。

完璧主義は直したほうがいいですか

直さなくてかまいません。丁寧な仕事ができる、上を目指せる、という良いところもたくさんあります。
全部に完璧を求めず、力を入れるところを選べるようになれば十分です。

まとめ:完璧主義で疲れたら、100点より「今日の進歩」を

完璧主義で疲れたときの切りかえの図。これまでは100点でないとダメ、これからは今日も少し進んだ。完璧より、進歩を目指す。ここまでで十分と決めていい。

完璧主義で疲れてしまうのは、あなたが周りに迷惑をかけたくない、優しくて責任感のある人だからです。
ただ、0か100かで自分に点をつけていると、心も体もクタクタになってしまいます。

「すべき」を疑って、完璧にこなす範囲を決める。苦手なことは任せて、できたことに目を向ける。
そして、休む時間を先に用意しておく。
100点の自分より、少しずつ進んでいる自分を、認めてあげてください。

「念のためもう一回」と思ったら、心の中でこうつぶやいてみてください。
「ここまでで十分。今日の私は、ちゃんと進んでいる」

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
精神科医しょうでした。

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