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やることが多すぎるなら「やらないこと」を決める|精神科医が教える整理術

やることが多すぎる。何から手をつけていいかわからず、今日もまた終わらなかった。それは、全部を頭の中で同時に抱えているからかもしれません。精神科医しょうが、書き出して「やらないこと」を決める整理術と、手が止まったときのコツをお話しします。

こんにちは。精神科医しょうです。

「やることが多すぎて、回らなかった」。
今日は、このお悩みについてお話しします。

仕事も家のことも、やることが山積みで、何から手をつけていいかわからない。
あれもこれもと考えているうちに、時間だけが過ぎていく。
夜になって、「また今日もできなかった」と自分を責めてしまう。

この記事で分かること

  • やることが多すぎて回らなくなる、本当の理由
  • 頭の外に出して「やらないこと」を決める整理術
  • 手が止まってしまうときの、4つのコツ
  • 自分の時間が残っているかを確かめる、セルフチェック

やることが多すぎると感じるのはなぜ?

やることが多すぎて回らないくり返しの図。全部を頭の中で同時に抱える、何から手をつければいいか混乱する、始めるまでに時間がかかって手が止まる、また今日もできなかったと焦る、がくり返される。その根っこにあるのは、完璧にやりたい気持ちと、深く考える力。

結論からお話しすると、やることが多すぎて回らないのは、能力が足りないからではありません。
やることを全部、頭の中で同時に抱えているからです。

いくつものことを同時に進めると、頭が混乱する

繊細な人の中には、マルチタスクが苦手な人も多いのではないでしょうか。
いろいろなことを同時に進めていると、頭の中が混乱して、焦りにつながってしまいます。
その結果、時間も余計にかかってしまうのです。

頭の中だけで考えると、ゴールを見失う

HSP(とても繊細な気質を持つ人)は、物事を深く、いろいろな角度から考えます。
でも、頭の中だけで考えつづけていると、考えが広がりすぎて、目的やゴールを見失ってしまいます。
考えがまとまらず、また迷って、考えこんで疲れる。そんなくり返しにおちいりやすいのです。

完璧にやりたくて、始めるまでに時間がかかる

完璧主義の傾向があると、何かを始めるまでに、どうしても時間がかかってしまいます。
「どうしようかな」「早くしないと」と思っているうちに時間だけが過ぎて、焦りや自己嫌悪につながってしまうのです。

アンケートでも3番目に多い声でした

私のインスタで2026年9月にとったアンケートでは、89人中14人が、この1週間でいちばん多かったこととして「やることが多すぎて、回らなかった」を選びました。

そのとき頭の中で流れた言葉には、こんな声がありました。

  • 「また今日もできなかった……」
  • 「いつでも山積み感があり、報われない気持ち」
  • 「また無駄な時間を何やってるんだろう」

やることに追われて、自分を責めてしまうのは、あなただけではありません。

頼まれると断れず、やることがどんどん増えてしまうなら、自分軸チェックの「ひきうけ型」(頼まれると、断れない人)に近いクセがあるかもしれません。

やることが多すぎるときは、まず頭の外に出す

やることが多すぎるときの整理の流れの図。やることを全部紙に書き出す、重要か緊急かで分ける、やらないことを決める、やることを時間に割りふる。すると、今やることがひとつに見える。

まずは、やることを全部、紙に書き出してみてください。

紙に書き出すと、考えが整理されて、目的やゴールがはっきりします。
頭の中でぐるぐるしていたことが、目に見える形になるだけで、少し落ち着くはずです。

書き出したら、その先は次の順番で進めます。

  1. やることを、全部書き出す
  2. 「重要かどうか」「緊急かどうか」で分ける
  3. 分けたものごとに、「やること」と「やらないこと」を決める
  4. やることを、時間に割りふる

やることが多すぎるなら「やらないこと」を決める

やることを重要かどうかと緊急かどうかで4つに分けて、どうするかを決める図。重要で緊急なことはすぐやる、重要だけど緊急でないことは計画してあとで、緊急だけど重要でないことは人に任せる、重要でも緊急でもないことは後回しにするかやめる。

書き出したことを「重要かどうか」「緊急かどうか」で分けたら、それぞれ何をするかを決めます。

分け方

どうするか

重要で、緊急なこと

すぐに取り組む

重要だけど、緊急ではないこと

計画を立てて、あとで取り組む

緊急だけど、重要ではないこと

ほかの人に任せる

重要でも、緊急でもないこと

後回しにするか、やめる

ポイントは、「ほかの人に任せる」と「後回しにするか、やめる」です。
やることが多すぎると感じる人ほど、全部を自分でやろうとしているのかもしれません。

どれから取り組むかがはっきりすると、すぐに取りかかれますし、「どれからやろう」と迷う時間も減らせます。

やることを、時間に割りふる

やることが決まったら、1日の時間に割りふってみましょう。
特定の時間を、特定のことに使うと決める方法です。

  • 8時〜9時:今日やることを確認する
  • 9時〜11時:重要な作業
  • 11時〜12時:メールの返事

作業と作業のあいだには、短い休憩も入れてください。
慣れるまでは少し時間がかかるかもしれませんが、あせらず、自分のペースで試してみてください。

やることが多すぎて手が止まるときの、4つのコツ

やることが多すぎて手が止まるときの4つのコツの図。机を片づけるなど始めるハードルをうんと低くする、公園や散歩など考える場所を変える、一人で抱えこまず周りにお願いする、優先順位をつけるのを習慣にする。

1. 始めるハードルを、うんと低くする

雑用や簡単なことでも、始めるまでに時間がかかってしまうことがあります。
そんなときは、「これなら簡単にできる」と思うことから始めてください。

たとえば、とりあえず机の上を片づける。とりあえず、いらない紙をシュレッダーにかける。
何でもいいので始めてしまうと、始める前に迷う時間が減って、焦りや自己嫌悪も防げます。

2. 考える場所を変える

ずっと部屋の中で考えこんでいると、心もつらくなってしまいます。
迷いすぎて疲れたなと感じたら、場所を変えてみてください。
自然の多い公園や、散歩をしながら考えると、ちがう角度から答えが見つかることがあります。

3. 一人で抱えこまず、周りにお願いする

仕事や家のことで手助けが必要なときは、一人で抱えこまず、周りにお願いしてみてください。
誰かに相談すると、自分では思いつかなかった考えやアドバイスをもらえることもあります。

4. 優先順位をつけるのを、習慣にする

私自身、優先順位をつけるのを習慣にしてから、仕事でもプライベートでも、焦ることが少なくなりました。
気持ちにも余裕が生まれたと感じています。
1日のはじめに、5分だけでも、やることを書き出して分ける時間をとってみてください。

やることが多すぎる人のための、セルフチェック

やることに追われていると、自分の時間がいつのまにかなくなっていることがあります。
次の質問に、「はい」か「いいえ」で答えてみてください。

自分の時間、残っていますか?

  • 週に1回以上、自分だけの時間(趣味やリラックスする時間)を持てている
  • 休日は、仕事や家事以外のことで気持ちをリセットできている
  • 仕事や家事で、完璧を求めすぎず、柔軟に対応できている
  • 手助けが必要なときに、一人で抱えこまず、周りにお願いできている
  • 1日の終わりに「充実していた」と感じる日が、週に何日かある

「はい」が少なかったら、心と体に負担がかかっているサインかもしれません。
まずは「やらないこと」をひとつ決めて、空いた時間を自分のために使ってみてください。

やることが多すぎる人によくある質問

何から手をつけていいか、わかりません

まずは全部、紙に書き出してみてください。
そのあと「重要かどうか」「緊急かどうか」で分けると、今すぐやることが見えてきます。

簡単な雑用なのに、なかなか始められません

始めるハードルを、うんと低くしてみてください。
「机の上を片づけるだけ」「1枚だけシュレッダーにかける」など、すぐできることから始めると、そのまま進められることがあります。

全部、自分でやらないと気がすみません

やることを分けてみると、「ほかの人に任せられること」や「やめてもいいこと」が見つかるはずです。
全部を自分でやらなくてもいいのです。

まとめ:やることが多すぎるなら、頭の外に出して分ける

やることが多すぎて焦ったときの言いかえの図。これまでの「全部やらなきゃ」を、これからは「今日はこれだけ」に置きかえる。書き出して、分けて、やらないことを決める。

やることが多すぎて回らないのは、あなたの能力が足りないからではありません。
全部を頭の中で、同時に抱えているからです。

書き出して、分けて、「やらないこと」を決める。
始めるハードルを下げて、一人で抱えこまない。
それだけで、目の前のことが、ひとつずつ見えてきます。

やることが多すぎて焦ったら、心の中でこうつぶやいてみてください。
「全部やらなくていい。今日は、これだけ」

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
精神科医しょうでした。

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